「装 束」 に見る感じの違い
同じ役でも装束の色や着付け方によって見た時の受け方などが変わってきます。
洋服でも色によってその人の雰囲気が変わったりしますよね?
ここではそんな話しを少しずつしていきます。
  能面「邯 鄲 男」
「邯鄲男」という面。その名の通り「邯鄲」という曲の主人公「盧生」という人に使用する面です。しかし、その曲専用ではなく違う曲にも使用します。
基本的に「神」の役に使用します。
そこで、同じ面でも装束によって雰囲気や感じが変わるのを見ていただきましょう。左が「邯鄲」の盧生。真ん中が「弓八幡の男神」で右が「鶴亀の亀」です。
「弓八幡」と「鶴亀」は、装束もベースは同じですが、右の亀は単の狩衣、左の男神は金襴の袷狩衣を着ています。金襴がある分、煌びやかにみえますね。
鬘も、白と黒。同じ顔でも盧生でなく違って見えませんか?

面は「邯鄲男」。

髪は、黒頭。

七宝の法被。

手には唐団扇を持っています。

はいているのは、萌黄色の半切。



面は「邯鄲男」。

髪は「黒垂」

頭に載っているのは「透冠」。

扇は「神扇」

上に着ているのは「袷狩衣」。

穿いているのは「白大口」です。

面は「邯鄲男」。

髪は「白垂」

頭に載っているのは「亀戴冠」。

扇は「神扇」

上に着ているのは「単狩衣」

穿いているのは「白大口」です。

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