「装 束」 に見る感じの違い
同じ役でも装束の色や着付け方によって見た時の受け方などが変わってきます。
洋服でも色によってその人の雰囲気が変わったりしますよね?
ここではそんな話しを少しずつしていきます。
              「葵上」の六条御息所の装束
どちらも同じ役で同じ格好です。さてどこが違うか解りますか?そうです。上に着ている物の色がちがいますね。着ているものは、どちらも唐織です。
左が「赤地」で右が「金地」です。赤地は貴族社会の派手さ、金地は貴族社会の高貴さがでていますね。模様は、左の赤地が「御簾に花の丸」。右の金地が「枝垂桜に御所車」です。御簾や御所車など、どちらも貴族社会とは切れない縁のものですね。また桜や花の丸は女性らしさなどが現れますね。

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